古本屋での奇跡
仕事をそのうちにやめようと思う。
今日、仕事を休んだ。台風なのでしょうがない。
一般的感覚で言えば、しょうがなくないのだろうけど。
こうして意図的な形で”思わぬ休日”を得た私は、
「人相学基礎」なる本を1,460円で買った。
つい僕は、こういった
刹那的な出会いに感激してしまう質なのだ。
こうした奇跡を、わざわざ「奇跡」と有難がって読む本は、
僕の中で奇跡として扱われる。
そもそも僕は、奇跡を愛すべきもの、と思う。
ある事を奇跡と扱う事で、無条件にそれを有難がってしまう。
馬鹿げているが、こうした瞬間を愛して生きている。
僕の人生は瞬間の重なりでできている。
毎日は、これ以上ないほどに退屈だ。
でも時々、退屈な時間に水を差すような瞬間がある。
こうした瞬間の思い出を頼りに、
これからも生きていくことになるだろう。
古本屋にいくときには必ず、
神様、君は今日の僕に何を見せてくれる?
と空想する。
あなたが僕の目の前に差し出す一冊は、
僕に新たな瞬間を届けてくれるはずだ。
そんな積み重ねが、僕の人生に彩りを与えていく。
モノクロの僕の世界に、20000色の色彩を一瞬にして加えた
あの時の君のようにね。